2012年にたった16枚のカードでボードゲームの世界に革命を起こした
そのゲームの名は『ラブレター』!
2022年にその10周年の歴史を振り返りながら、祝いましょう!
『ラブレター』とは
『ラブレター』は2012年、カナイセイジ氏によって生み出されたカードゲーム。
わずか16枚のカードを使い、5分でプレイできる『ラブレター』は当時、内容物が多くてプレイ時間も長くなりがちだったボードゲーム業界に一石を投じました。以来、28種類以上の言語で展開されて世界中で愛され続けています。
プレイヤーは、姫に恋文を届けようと試みる若者です。その手札は、恋文を運んでくれる様々な身分の協力者たち。彼らは身分に即した能力を発揮してあなたの恋文を姫に届ける手助けをしてくれます。ただし、自分の協力者(手札)が誰であるかを、他のプレイヤーに推測されるような行動は避けなくてはなりません。他のプレイヤーは、あなたの協力者から恋文を奪い取り、ゲームから脱落させることを狙っているからです。
デザイナー、カナイセイジ氏によって生み出されたこの画期的体験は、2012年日本ボードゲーム大賞:大賞受賞、ゴールデン・ギーク賞2013:4部門受賞など、数多くの賞を受賞。シリーズ累計販売数は300万部を突破し、世界中で遊ばれ続けています。
『ラブレター』とのコラボで制作して頂いた『とんがり帽子の魔法試験』は友人と遊んだ思い出も含め今でも大切な宝物です! これまでの10年、そしてこれからの10年も、きっと大勢の人の思い出に誰かと楽しく遊んだ記憶が残る事でしょう。10周年、本当におめでとうございます!
『ラブレター』は自分にとって、ずっと内心くすぶっていた「変な雰囲気のぶっとい黒線を、ギャンギャンに引いてこましたい欲求」を初めて外に出せた、記憶から消そうにも消せない最初のお仕事です。
当時カナイさんはいつも「描きたいように自由に!」と言ってくださいました。それを(今から思えば恐ろしいことに)完全に真に受け、ご依頼をいただくゲームの絵付けごと、まるで違うタッチを試しておりました。
その中で「あれ……? この描き方は、ちょっとあれだな、ずっとやってたいな……」と作業をしながら初めて感じたのが、この『ラブレター』イラスト制作です。自分にとっては実に実に、でっけえ分岐点、であったと思います。
なんか知らんが、初めて欲を出し切れたな、という妙な満足感の中で、ささやかな桃色封筒に入った同人版完成見本をいただいたとき、まあなんちゅう愛らしいパッケージング。と思わず顔がほころんだものですが ―― その手のひらに羽根一枚のごとき軽やかさで乗っかっていたわずか16枚のカードは、あれよあれよという間にコンドルも腰抜かすドデカイ大翼となって世界へ羽ばたいていきました。それを呆然と見上げながら「――そして伝説へ―― みてえだなオイ!!!」とたいそう興奮したものです。
あれから10年、変わらず世界で愛され続ける『ラブレター』から、また御縁をいただけたことに、改めて深く御礼申し上げます。これからも様々に姿を変えながらゲーム界へそのDNAを残し続けるであろう『ラブレター』の進化を、末永く楽しませていただきます!
セイジ様
お元気ですか、きっと『ラブレター』が10周年を迎えて喜びで満ち溢れていることでしょう。
あの日、マークと私が日本を訪れて、『ラブレター』と出会ったときのことを思い出すと、苦楽の日々がこみ上げます。当時のAEGはTCGの仕事が主で、ボードゲームの出版社へ転向しようと必死になっていました。『ラブレター』が一番目に出版した商品であり、我々をボードゲーム制作へと導いてくれた道標と言えるでしょう。
『ラブレター』は当初から芸術品であり、あまりの完成されたゲームのためテストプレイは一切不要でした。すでに制作していた『テンペスト』シリーズの世界観を傑作に押し上げたのは『ラブレター』の姫だと言っても過言はありません。先見の明があったのか、幸運だったのか、あの赤い袋にゲームを詰めて、エッセンに向かって以降、『ラブレター』は私たちを冒険の旅を導いてくれました。
エッセンは魔法のひと時でした。1日目の売り上げは良いものでしたが、2日目になるとお客さんが群れをなして、買いにきました。幸いにも頒布用の数百個の体験版を持ってきていたので、新たに『ラブレター』ファンになった人々に売ることができした。
私は今でもあの年の全世界ベストゲームは『ラブレター』だったと信じています。
この話は他社への企画提案でよく話すのですが、2012年、まだ規模も小さいゲームマーケットで会議に向かうために歩いているところ、あなたが私たちを呼び止めて自己紹介し「1ゲーム遊ばないか」と誘ってきました。私たちは「急いでいる」と答えたところ「問題ない2分で終わる」との返事だったので、ゲームを始めました。テーブルもなく、ブースの前で立ちながら、2分で『ラブレター』を1回遊びました。この2分が、ゲーム業界に関わってきたなかで最高の瞬間だったのです。
あなたがAEGを信頼して、ゲームを出版させてくれた結果、売り上げだけでなく、長きに渡る友情へと繋がった恩は忘れません。製品が私たちを結びつけましたが、私がよく思い出すのは、製品そのものではなく、ゲームに携わることで人と関わり、よき友人を持ったことです。
改めて10周年おめでとうございます。『ラブレター』がこれからも長い間愛されることを願っています。
『ラブレター 2019版』『Infinity Gauntlet』『Jabba’s Palace』に関われたことは、私および我がチームにとって光栄なことでした。この業界でさまざまなゲーム・デザイナーと仕事をしましたが、あなたは数少ない、才能が溢れつつも謙虚な姿勢を忘れず、情熱的かつプロ意識が高く、自分の世界観を持ちつつ、とても協力的で素晴らしいデザイナーです。あなたのような素晴らしい人物が、正当な評価を得られているのは、なるべくしてなったと言えるでしょう。『ラブレター』10周年おめでとうございます! カナイ・セイジと『ラブレター』の名前はボードゲームの殿堂に燦々と輝くことでしょう!
カナイセイジさんはバケモノです。
これは10年前のある日の話です。
友達の家でボードゲームをしていたら、「次のゲームを出す前に、最近発見したちょっとしたカードゲームやらない?」と言われました。全員次のゲームをやりたくて仕方がなかったのですが、とりあえず一枚のカードを引いてみました。
あの日、他のゲームを無視して深夜まで繰り返してプレイしたのは、カナイさんのラブレターでした。やり始めた瞬間から伝わる楽しさとシンプルなルールに全員一目ぼれしてしまったのです。
あれから10年も経ちますが、未だに、ゲーム会をやる度他のゲームを無視して最後までプレイしてしまいます。
たった16枚のカードで恐ろしいゲームを作ってしまったカナイさんはとても優しい人に見えるけど、実はバケモノです!
彼が今後も生み出していく恐ろしいゲーム達を楽しみにしています。
今度機会があれば是非皆で飲みに行きましょう!
よろしくお願いいたします。
2012年に初めて『ラブレター』を遊んだとき、私は「小さな傑作」と表現しました。
10年後、何百万部の売れゆきを見せた今、あの「小さな」ゲームは、ゲームデザイナー、出版社、プレイヤー関わらず、業界全体に大きな影響を与えたことが明らかです。
万人に愛される素晴らしいゲームを作った功績を称えます。
きっと次の10年も、新たな世代に愛されることでしょう。
カナイさん『ラブレター』10周年おめでとうございます!
『ラブレター』以前から仲良くしていますが、今後もよろしくお願いします。 私が初めて『ラブレター』を体験したのはゲームマーケットで販売される前日のゲーム会でしたね。個人的なプレイ後の感想は「なんて切れ味の鋭いゲームなんだ」という印象。ルールはスマートで展開は多岐に渡り、引き運・心理戦がほどよく混ざり、短時間でリプレイが苦ではない。ありそうでなかった作品に驚き、心躍りました。ただ、これがどう評価を受けるのか、という予想はつかなかったです。蓋を開けてみると……今ここで綴る必要はないですね。その後、流れを汲む『ロストレガシー』シリーズを一緒に作れたことも良い思い出です(来年で『ロストレガシー』10周年ですよ、チラチラw)。
今回の『ラブレター』10周年で、また次なる進化があることに一ファンとして楽しみにしています。初めて『ラブレター』を遊んだ時のような驚きをまた味合わせてください!
カナイ・セイジの『ラブレター』は、よく私の『あやつり人形』と比べられます。どちらが上とは言いませんが、たった16枚の『ラブレター』の方が、よりエレガントであることは否めません。
フランスのボードゲームデザイナー、B.フェイドゥッティ氏が「日本のミニマリズム(Minimalisme japonais)」を発表したのが2013年。ユーロでもアメリカでもない第3の潮流として、最小限のルールと用具で最大限楽しめるミニマリズムがあり、その代表格として挙げられていたのが『ラブレター』でした。このコラムが、『ラブレター』発売の翌年に発表されたのは偶然ではないでしょう。折しもボードゲームの長大化が進む中、たった16枚のカードでこれだけ面白いものが作れるという衝撃は、日本ボードゲーム大賞、ドイツ年間ゲーム大賞推薦、アラカルトカードゲーム賞2位ほか、各国の受賞歴に表れています。これによって日本ゲームの海外版が次々と発売されるようになり、『街コロ』やオインクゲームズ製品のヒットにもつながっていきます。発売10年経った今も、日本ゲームはミニマリズムの代名詞となっています。 『ラブレター』がさまざまなIPとコラボしつつ、ますます世間に広まり、今後も長く遊び続けられていくことを願います。そしてフェイドゥッティ氏がいうような「禅的な美しさ」をもつミニマリズム作品が日本からどんどん発信され、世界の愛好者を魅了してくれると信じています。
ミニマリズムと秀逸なデザインの傑作『ラブレター』10周年記念おめでとうございます!
このゲームは近年のボードゲーム業界において大きな道標となりました。
近代ボードゲーム史は「『ラブレター』以前」と「『ラブレター』以後」に分けられると言えます。
この偉業を成した記念すべき日に拍手を。
10周年おめでとうございます。『宝石の国』限定版ラブレターは大変に好評でした。当時カナイさんがぎりぎりまでゲーム内容を推敲してくださったのがとても印象的で有難かったです。これからも楽しいゲームを作っていってください。
『ラブレター』はよいゲームです。プレーヤーの関わり合いと、推理と 駆け引きが、ある意味たった二枚の手札に凝縮されたエッセンスとして、 成功しています。まずもって16枚というわずかな枚数で成立しているのに 驚かされます。(個人的には二組で「ごいた」ができるのも嬉しいです。(笑)) もちろん様々なバリエーションは考えられるでしょうが、これより少なくも出来ず、 また増やす必要もないある意味究極の姿をしているということができます。 簡単な原理でプレーヤーの相互作用を生み出すことに成功しているので、 プレイするごとに、新たな展開が切り開かれるのにも感心します。敢えて問題点を言うなら、あまりにも完成され、完結しているがゆえに、 これを越えるものを創作するのは、至難であろうと危惧される点です。逆に言えばそれが実現した暁には、世界を手に入れるでしょう。
製品概要 GOODS
商品名 | 『ラブレター 第2版』 |
本体価格 | 1,850円(税込み2,035円) |
プレイ人数 | 2〜5人 |
プレイ時間 | 5分 |
対象年齢 | 10歳以上 |
発売 | 2022年8月4日 |
ゲームデザイン | カナイ セイジ |
イラスト | 杉浦のぼる |
内容物 | |
ゲームカード | 38枚 (基本カード:16枚、拡張カード:22枚) |
ルールカード | 4枚 |
一覧カード | 10枚 |
トークン | 12個 |
羽ペンタイル | 1枚 |
遊び方説明書 | 1枚 |
効果解説&キャラクター紹介 | 1枚 |
※カードサイズはすべて63mm×88mm |
版権表記
©2014,2022 Arclight,Inc.
©2014,2022 カナイ製作所
発売元
株式会社アークライト
商品名 | 『ラブレター 10周年記念版』 |
本体価格 | 6,600円(消費税10%込) |
プレイ人数 | 2〜8人 |
プレイ時間 | 5~20分 |
対象年齢 | 10歳以上 |
お届け | 2023年1月 |
ゲームデザイン | カナイ セイジ |
イラスト | 杉浦のぼる |
内容物 | |
ゲームカード | 173枚 (ゲームカード:121枚、プレイヤーカード:21枚、イベントカード:27枚、昼夜カード:4枚) |
トークン | 26個 (手紙・エリート推薦トークン:25個、 羽ペントークン:1個) |
布袋 | 1つ |
リファレンスシート | 1枚 |
説明書 | 1冊 |
※カードサイズはすべて63mm×88mm |
版権表記
©2014,2022 Arclight,Inc.
©2014,2022 カナイ製作所
『ラブレターストーリーズ(仮)』の製品概要は後日公開
株式会社アークライトとは COMPANY
ゲームの開発会社として1998年に設立。アナログゲームの企画、開発、製造、出版、卸売り、イベント運営、店舗経営などを行うアナログゲームの総合メーカーとして多方面に事業を展開。毎月、新作ボードゲームを発表しています。
日本最大級のボードゲームイベント「ゲームマーケット」の運営も行っており、ゲームを通して世界のヒューマンコミュニケーションの拡大を目指しています。